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【中世後期など】中世ヨーロッパを襲った謎の怪現象「ダンシングマニア」とは?

歴史には、戦争や革命のような有名事件だけでなく、「いや何が起きてるんだこれ……」と言いたくなる奇妙な事件も存在します。その代表格の一つが、中世ヨーロッパで発生した「ダンシングマニア(踊り病)」です。これは、人々が突然踊り始め、しかも長時間踊り続けてしまうという謎の集団現象。しかも本人たちは楽しそうに踊っていたわけではなく、苦しみながら踊っていたとも言われています。「“ダンス=楽しい”という概念を真っ向から破壊してくる事件」現代医学でも完全には解明されておらず、歴史学・心理学・医学の分野で今なお研究対象になっているようです。


目次

ダンシングマニアとは?

ダンシングマニアは、主に中世から近世初期のヨーロッパで記録された集団現象です。突然、人々が通りや広場で踊り始め、何時間、時には何日も踊り続けたとされています。特に有名なのが1518年、神聖ローマ帝国領ストラスブール(現在のフランス)で起きた事件です。ある日、一人の女性が街中で踊り始めました()。彼女は音楽も無いのに踊り続け、周囲の人々は困惑します。しかし数日後、今度は別の人々も踊り始めました。そして気付けば数十人規模に増加。さらに最終的には数百人にまで拡大したとも言われています。「集団で突然踊り始める街といえばRPGによくある呪われた村ですよね、多分」しかも問題は、彼らが自由意思で踊っていたわけではない可能性が高いことです。記録によれば、

  • 疲労困憊
  • 足の出血
  • 痙攣
  • 意識混濁

などの症状が見られたとも言われています。中には心臓発作や衰弱で亡くなった人もいたと伝えられています。踊り疲れて死亡”というパワーワード、本当は怖いグリム童話みたいですね


当時の人々はどう考えたのか?

中世ヨーロッパでは、病気や異常現象は宗教的に解釈されることが多くありました。そのためダンシングマニアも、

  • 悪魔の仕業
  • 神の罰
  • 呪い
  • 聖人の怒り

などと考えられていました。特に「聖ヴィート」という聖人の呪いと結びつけられることがあり、「聖ヴィート病」と呼ばれる場合もありました。8ビートでも16ビートでもなく聖ビートな!(ドヤ顔)。当時の人々にとって、原因不明の集団異常は超自然的存在で説明するしかなかったのです。「突然踊り狂う人間を見せられたら、そりゃ悪魔に操られてる説も出るわな」


医師たちの対応がかなり危険

さらに驚くべきなのは、当時の医師たちの対応です。彼らは、「体内に熱が溜まっているから踊りたくなるのでは?」と考えました。現代人の私ならそうは考えませんが。とにかく当時の医師はそう考えましたそして導き出された結論が、“なら踊らせ続ければ治る”というもの。典型的「そうはならんやろ」であるその結果、

  • ダンス用の舞台を設置
  • 音楽隊を用意
  • 演奏家を雇う
  • プロの踊り手を投入

という、完全に逆効果っぽい対策が行われました。当然ながら状況はさらに悪化。踊る人々は増え、倒れる人も続出したと言われています。後になってようやく、宗教的儀式や巡礼などが行われ、騒動は収束へ向かったそうです。


原因は今でも謎

では、なぜこんな現象が起きたのでしょうか?実は現在でもハッキリした答えは出ていません。ただし、有力説はいくつか存在しているようです。


① 集団ヒステリー説

最も有力と言われるのが、集団ヒステリー説です。当時のヨーロッパでは、

  • ペスト流行
  • 飢饉
  • 戦争
  • 貧困
  • 宗教的不安

など、人々が極限状態に置かれていました。強いストレスと恐怖が積み重なった結果、精神的異常が集団感染のように広がったのではないかと考えられています。現代でも、学校や職場などで集団パニックが起きる例があります。ダンシングマニアも、その巨大版だった可能性があります。「ストレス社会にも程が。てかストレス社会なのは現代と変わらなかったんだね」


② 麦角菌中毒説

もう一つ有名なのが、麦角菌(ばっかくきん)による中毒説です。麦角菌とはライ麦などに発生するカビの一種で、幻覚作用を持つ成分を含んでいます。この成分は、後の時代にLSD研究とも関連づけられました。もし当時の人々が汚染されたパンを食べていたなら

  • 幻覚
  • 痙攣
  • 異常行動

を引き起こした可能性があります。ただし、この説には反論もあります。麦角菌中毒なら、長期間踊り続ける体力が残らないのではないか、という指摘です。原因候補が“呪い”か“カビ入りパン”なのか、、、まああたらずともとおからずか?現代も呪われてますからね。


ダンシングマニアは何度も起きていた

実は1518年だけが特別だったわけではありません。ダンシングマニアは7世紀頃から記録があり、

  • ドイツ
  • フランス
  • オランダ
  • イタリア

など各地で類似事件が確認されています。数人規模から数千人規模まで様々だったと言われています。つまり中世ヨーロッパでは、比較的長期間にわたりこの現象が存在していたのです。ヨーロッパの恒例イベント”みたい(笑)本当はただの暗黙の了解の祭りだったのでは(笑)


まとめ、現代にも通じる「集団心理」の恐ろしさ

ダンシングマニアは単なる奇病としてだけでなく、人間の集団心理を考える上でも重要な事件です。人は極限の不安や恐怖にさらされると、理性では説明できない行動を取ることがあります。そして、その感情は周囲へ連鎖していきます。現代でもSNSやデマによる集団パニックは珍しくありません。時代は違っても、人間の心理構造そのものは大きく変わっていないのかもしれません。正直現代ストレス社会で生き抜く我々も中世ヨーロッパの踊り病を笑えない時代に生きている気もしますが、てかわたしもいまからでも国道の上で踊りたい気分です。


参考資料・出典

  • Wikipedia「ダンシングマニア」
  • Wikipedia「1518年の踊り病」
  • John Waller『A Time to Dance, a Time to Die』
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